‟気になる”を調べてみました

肌ケア豆知識

Chapter 7

「夏の水分補給」について調べてみました

② 水分補給には何を飲んだらいいの?

水分補給って具体的に、何を飲んだらいいんでしょう?
せっかくならきちんと効果のある飲み物を飲みたいですよね!
今回は水分補給にバッチリな飲み物をご紹介します!

その前に、水分補給にあまり適さない飲み物を飲んで逆効果に・・・なんてなりたくないですよね!そこで、まず「水分補給におすすめしない飲み物」を見ていきましょう。

たとえば、お茶やコーヒー。これらは利尿作用があるので熱中症対策や運動の水分補給にはおすすめしません。水分を失いやすくなっちゃいますもんね。

次に、コーラなど糖質が非常に多い飲料。これは低血糖には有効ですが、血中の浸透圧が高くなりすぎると脱水症状を促進することがあります。運動をしていないときでも、コーラやジュースなど甘い飲み物を飲んだらかえって喉が渇く~!なんて経験をされた方はいらっしゃるんじゃないでしょうか。ということで、甘い飲み物もおすすめしません。

じゃあただの水はどうなの?実はこれも良くないんですよ。なぜって、汗をかいて失われるのは水分だけではなく、電解質もあるから。水分と電解質の両方が失われているのに、水だけを補給し続けていたら・・・血液中の電解質の濃度はどんどん下がってしまいますよね。そうするとこれも熱中症のひとつ、「熱けいれん(痙攣)」を起こしてしまいます!これではせっかく水分補給をしているのにどんどんパフォーマンスが悪化し、ついには熱中症に・・・なんて最悪の事態に。絶対に避けたいですね。

ということで、「水分補給におすすめの飲み物」の正解はズバリ!水分と発汗によって失われた電解質の両方を補給できる「スポーツドリンク」です!!!
やっぱり、と思った方、そう、やっぱりスポーツにはスポーツドリンクが一番なんです。さすが運動時の水分補給を考えて作られた飲み物ですね。

水分補給時に摂取する糖質は3~8%(30~80g/1000mℓ)、電解質(ナトリウム)は40~80mg/1000mℓ程度(0.1~0.2%の食塩水に相当)がそれぞれ適切な濃度と言われています。この糖質、電解質もとっても大事。スポーツドリンクを薄めて飲まれる方がいらっしゃいますが、暑熱環境下での運動では、より多くの電解質を失っていますので、薄めすぎると必要な糖質や電解質を補えないことがありますよ!注意してくださいね!

また飲料の温度も大事!温度が低いほど吸収が良いという研究結果があるんです。ただし、あまりに冷たすぎるのはダメですよ。身体の深部を温めようとするのでかえって体力を奪われてしまいますからね。ということで、おすすめの温度は5~15℃くらいです。適度に冷えた飲み物を飲むとスッキリして気持ちいいですよね!

さらにもう一つ大事なことがあります。
そう、飲み方です。同じ量の飲み物で水分補給をするとき、こまめに少しずつ飲むのと、一度にぐいっとたくさん飲むのとではどちらが身体によって良いのでしょうか?それは「こまめに飲むこと」。少しずつ身体に吸収させていくイメージです。実際に一度に500mℓの糖質飲料を摂取したときに体内への吸収量を調べた研究では、飲水から15分経っても200~250mℓの飲料が吸収されずに胃に残っていたそうです。吸収には個人差がありますが、一度にまとめてたくさん飲むよりも、少量でこまめな摂取が効果的なんですね!

つまり効果的な水分補給とは「水分と一緒に電解質をとれるスポーツドリンクを」「適度な温度(5 ~15℃)で」「こまめに少しずつ」飲む!!これが鉄則です!!

*市販のスポーツドリンクは便利ですが、糖分の摂り過ぎには注意が必要です。

*高血圧症の方は、塩分の摂取量が適当か確認してください。

参考資料

国立スポーツ科学センター:競技者のための暑熱対策ガイドブック

独立行政法人労働者安全機構労働安全衛生総合研究所:熱中症が発生する原理と有効な対策

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