製薬会社に勤務しながら日本スイムラン協会を運営し、自らもアドベンチャーレーサーとして活躍する高山英恵さんにスポーツとライフスタイルについてインタビューしました。

「そんなの無理だよ!」から始まった

一戸:普段は製薬会社の研究開発をされている?

高山:開発部門で臨床試験の管理をしています

一戸:週末がお休み

高山:はい

一戸:残業もある

高山:時々あります。最近はアメリカとTV会議をするので今日も朝4時から仕事してちょっと寝てまた仕事って感じです

一戸:えーっ!

高山:在宅勤務が許可されているのでまだいいですけど

一戸:自宅で早朝にTV会議して

高山:そうですね。最近は不規則な生活をしてます

一戸:スポーツはいつ頃からやってるんですか?

高山:部活もずっと文化系で30歳まで一切スポーツはやってきませんでした

一戸:えーっ!

高山:運動するの?って言われるくらい何もしてきませんでした

一戸:運動部にも入らず

高山:中学の時に一時期体操部に入りましたけど、運動神経もよくないし3年で辞めちゃったし、そこからはほぼ何もしないまま30歳まで

一戸:どういうきっかけで何をしたんですか?

高山:友達も全然運動をしなかったんですけど、トライアスロンやろうよって言ってきて。「そんなの無理だよ!」って第一声で言いましたけど!(笑)

一戸:最初に誘われるのがトライアスロンって

二人:(笑)

一戸:やるわけないって感じですよね(笑)

高山:都内にショップができ始めた頃で友達もやってみたいと思ったのかもしれませんけど、お互い運動したこともなくてホントにできるのかなって思いながら始めたんです。そうしたら自転車に乗れたことが嬉しくて・・・誰でも乗れるんですけどね

二人:(笑)

高山:ロードバイクに乗れたことがすごく楽しくて。そこからのめり込んで結局アイアンマンディスタンス(注:スイム3㎞、バイク180㎞、ラン42.195㎞)のレースに数回出て、誘った友達は出なくなって私だけが残った感じです。ですからストイックでもなく完走目的でレースに出てました

一戸:トライアスロンは何年くらいやったんですか?

高山:5年くらい

一戸:結構やりましたね

高山:そうですね。それからトライアスロン仲間にMTBがあるよって誘われて、そこからオフロードに入ってアドベンチャーレースに出始めました。誘ってくれた人たちは今はアドベンチャーはほとんどやってないですね

二人:(笑)

一戸:無責任ですね(笑)

高山:各々他の楽しみ見つけたみたいでみんないなくなっちゃいました(笑)

一戸:それでアドベンチャーレースにどっぷりハマった

高山:どっぷりハマりましたね

一戸:なんでそんなにハマったんですかね

高山:元々競技志向がないので、トライアスロンはスイムが一番苦手種目でスタート前はすごい緊張してたんですけど、アドベンチャーレースのスタート前はすごくワクワクするんですよ。全然怖くもないしすごい楽しいことが待ってるっていうワクワク感があるのでそれがやめられない。とにかく楽しいんですよね。楽しくて延々とやってます

一戸:最長で何日くらいのレースに出ましたか?

高山:海外のレースに2回出たんですけど8日間ですね

一戸:8日間ですか!8日間でもワクワクしますか?

高山:さすがに・・・

二人:(笑)

高山:でもスタートラインに立った時はワクワクしました。それまでの緊張とプレッシャーはハンパなかったですけど。現地に行くと感覚としては旅に近いのでそれはそれで楽しいし、バタバタしても何も始まらない。やってきたことを出すだけだから、そういった意味ではラクな気持ちでスタートできた。それくらい楽しいスポーツです

一戸:いまだに競技志向がなくやってるんですか?

高山:そうですね。ホントはダメだけど

二人:(笑)

高山:身近に競技志向の強い人がいるので教えてもらいながら練習してます。教えてもらいながらできるのはいいですよね

一戸:私もトライアスロンのスタート前はすごく緊張しましたね。今はオフロードの方が楽しそうだなって思ってます

高山:一回その楽しさを味わっちゃうと戻れないですよね

一戸:トレランに連れて行ってもらって山の楽しさを知るとロードを走り続けることができないって思ったんですけど、近くに練習環境がないですよね

高山:意外とあって代々木公園にクロカンコースがあるし不整地を選べば意外とできますよ。もしかしたら入っちゃいけないかもしれないけど

二人:(笑)

高山:ロードは嫌いだからちょっとここの土のところを走ってみようってくらいのレベルですけど、それくらいからでも楽しむようにしています。クロカンコースは行ったことありますか?

一戸:ないです

高山:すごく楽しいですよ。冬の人が少ないときにはMTBで行ったりします。適度なアップダウンがあって心拍を上げることもできてお勧めです。雪の時は雪上バイクもできるし、すごく楽しいですよ

一戸:仕事しながらだとオフロードは練習するのが難しいのかなって思ってたけど、身近なところで練習してるんですね

高山:そうですね。私は車がないので誰かに連れていってもらわないといけないから近場で練習したりロードでもMTBに乗るのは楽しい。ロードバイクだと路面に気を遣わないといけないけどMTBは好きなように走れるからいろんなところへ行きます。あとはレースに出る。レースにいっぱい出てそれを練習にする。チームで練習をするので連れていってもらえる機会が増えるから

一戸:平日も週末も何かしら練習してますか?

高山:そんなにトレーニングが好きじゃないからごく軽く・・・

二人:(笑)

高山:気が向いた時に。一人で黙々と練習するのはできないのでイベントを企画したりするんですね。自分で企画すると行かざるを得ないので山手線1周ランとか、カヤック漕ぎに行こうイベントとか。

一戸:練習というよりはイベント化して

高山:そうそう

一戸:みんなで楽しくやろう

高山:そうそう。自分をそっちに追い込んでいく。みんながペーサーになってくれるから一石二鳥です

一戸:自分一人だと無駄に休憩しちゃったり

高山:そうそう。たけぷーさん(アドベンチャーレーサー)みたいに周りにもイベントを企画するのが好きな人がいるから毎週木曜日にやってる皇居ランに参加したり、一人で黙々とはなかなかできないですね

アドベンチャーレースはチームスポーツ

一戸:アドベンチャーレースの人たちってどんな人ですか?

高山:この人ホントに仕事してるのかなって人かな?

二人:(笑)

高山:遊びまくってる人が多い。仕事の話はほとんどしないですけど、よくよく聞いてみると大企業に勤めてたり自営だったり結構ちゃんとしてるんだって(笑)。やってることはめちゃくちゃだけど楽しんでます

一戸:(高山さんは)やることめちゃくちゃってタイプではないですよね

高山:結構慎重派だと思ってますけど、やりたいことはやりたいから何も考えてないですね。アドベンチャーレースをやってる人は面白いですよね、前向きだし。面白い人間関係ができましたね

一戸:チームスポーツだからこそ人間関係がいいと言うか、チームスポーツを楽しめる人がアドベンチャーレースを続けられるのかな

高山:そうですね。1日のレースでもご飯を食べたりトイレに行ったりと生活を共にします。女性は特に他人の男性とそういうことを一緒にするのは登山も一緒ですけど特徴的かなと思います。それだけ密接になるというか距離感が近い

一戸:働いていると忙しいしなかなかメンバーが揃わないから個人スポーツにいきがちですよね

高山:トライアスロンの人も引き込もうとするんですけどチームだとなかなか・・・

一戸:メンバーが揃わないとか、ずっと個人でやってきたからチームに入ることに抵抗がある

高山:ありますね、人に合わせるのが苦手とか。自分だけで黙々とやってきた人が・・・

一戸:自分のことをやりたいになっちゃうから

高山:そういう人こそチームスポーツをやってもらいたい

二人:(笑)

一戸:ずっとやってたら仕事のスタイルもそうなりますよね。1回チームスポーツに入ってやるのもいいですよね

高山:だいたいアドベンチャーレースに入ってくる人の特徴があって男性はMTBをやったことがないならMTBのスキルを上げてから入るみたいなタイプが多い。チーム練習するより先に自分でスキルアップしてある程度の成績を出してから来ます。女性はとりあえず出たいからエントリーします

二人:(笑)

一戸:教えてくださ~い(笑)

高山:ホントにそういう人が多くて、興味だけで自転車に乗ったことがないみたいなタイプが多い。そういう人ほどハマっちゃったりするんですよね。女性はこれやりたいって思ったらすぐ連絡したりエントリーします。そんな違いが面白いなぁ

一戸:それでも周りの人がサポートしてチームを組んでくれるってことですよね。それがすごいですよね

高山:むしろそういう人をウエルカムで待ち構えてる。世話好きが多いですね

一戸:地図も読めないのかってならないんですよね

高山:むしろ来てくれてありがとう。もっと気軽に来てくれればいいのになって。男性は何かあるんでしょうね

一戸:女性は多少足を引っ張るのはどんなスポーツでも当たり前みたいな感じがあるけど、男性はなかなか遅れてみんなを待たせるのは嫌なんでしょうね

高山:とは言えアドベンチャーレースも女性が不足してます。女性のライフスタイルもいろいろあって結婚して出産すると一度離れたりするから女性の方がサイクル、入れ替わりが多いので、そこは考えていかなきゃいけないなって思ってます

一戸:ライフスタイルが変わるタイミングでアドベンチャーレースを続けられなくなってしまったり

高山:昨日アドベンチャーレースの女子会をやったんです。女性のアドベンチャーレーサーを増やすのとチーム内で女性が気持ちよく力や自分の良さを発揮できたらなというのがあって。ママさんは子供がいるけどいずれは戻りたいとか海外レースに出たいけどいろんなハードルがあったりと、今回は悩みを聞くだけで終わってしまったんですけど、どういう問題があるか分かれば環境づくりができる。海外レースに行くと8日間レースしてゴールで子供が待ってるのをよく見ます。たまたま日本には長いレースがないけど1週間以上レースに費やすって難しいですよね。海外の人はみんなではないけど平気でやってる

一戸:よく見る光景

高山:すごいですよね。それが理想です。強いママさんもいっぱいいますし

一戸:私も子供がいるんですけど、子供がいるとなかなかアドベンチャーレースに飛び込めないなぁ。カヌーの練習しようとしても帰ってくるまでの間、子供はどうしようかなとか思っちゃいますよ

高山:何歳ですか?

一戸:5歳なのでもう少し大きくなれば連れていかれるかな

高山:私が行く西伊豆のカヤックのお店はファミリーでやってて同じくらいの子供もいるので仲良くなれば子供を預けて楽しめますよ

一戸:子供が1日楽しめるアクティビティがあればいいですよね。子供を預けてママはアドベンチャーレース

高山:それいいですね!以前はアドベンチャーキッズキャンプで夏休みに子供を預かって1泊キャンプしたことがあるんですけど、それにプラスしてアドベンチャーレースの開催はいいですね

一戸:それがあったら絶対に行きます

高山:考えてみます

二人:(笑)

高山:それすごくいいと思います

一戸:アドベンチャーレース会場の横でキャンプすればいいんですもんね

高山:親子でアウトドアのスキルが上がっていい感じですよね

一戸:その子たちがいずれアドベンチャーレースをやるようになる

高山:最近はファミリーで出られるアドベンチャーレースもあるので、どんどん小さい頃から英才教育して

一戸:未来の協会の発展のために(笑)

高山:そんな感じで楽しいことばっかり考えていくといいですよね

アジア初のスイムラン大会を開催

一戸:日本スイムラン協会もやられてますよね

高山:はい

一戸:いつ頃からですか?

高山:2016年にまだスイムラン大会がアジアではなくて、エンデュランス系の変なスポーツが好きな友達が誘ってきて・・・

一戸:変なスポーツ(笑)

高山:サハラマラソンとかに出ている友達が見つけてきたんです。ペアのスポーツなので一緒にアジア人が誰も出たことのないイギリスのレースに出場しました。欧米ではすでに有名なスポーツで日本にないのはもったいないから協会を立ち上げてレースを作っていく構想を持ってレースに出たらやっぱり面白かった。スイムランは元アドベンチャーレーサーが作った歴史が11年くらいのペアでスイムとランを繰り返すスポーツで、装備も昔はアドベンチャーレースっぽくてザックを背負ってフロートを持って、海に出たらフロートの上に乗ってバシャバシャ泳いで、自由度のあるアドベンチャーレース感があったんですけど、だんだん競技化されてきて今では高速レース化したオフロードのエクステラみたいな競技志向の強い競技に変わってきていてます。でもマインドはアドベンチャーレースにあるので必携装備はコンパスと地図を持ってないといけないとか

一戸:使うタイミングは

高山:ないです

二人:(笑)

高山:名残ですね。あとはファーストエイドを持ってチーム内でセルフレスキューができないといけないし、ロストしても自分たちで復帰しなきゃいけないから、見ないけど地図とコンパスは持っている。それはそれで私は面白いなって思ったひとつでもあります。日本でもスイムランに出た人はみんなアドベンチャー感を感じてくれてどんどん広めていってくれているので、トライアスロンとアドベンチャーレースの間みたいな感じで一度触れてみてもらって

一戸:そこからアドベンチャーレースに入ってもらってもいいですね

高山:そうですね

一戸:日本でも開催してるんですか?

高山:はい。年に1回群馬県の丸沼でエクステラのコースディレクター佐藤英人(ルナークス・ランニング・カンパニー代表)さんをコースディレクターに迎えてやってます。今年も第2回の開催が決まって毎年やっていけると思います

一戸:すごい大変じゃなかったですか?第1回目を開催するのは

高山:大変でした。その時期はこれに賭けようと思って去年の3月に仕事を辞めてスイムランのことをずっとやって8月に開催しました。その他にもアドベンチャーレースの国際大会の運営も手伝ったりと昨年はイベント目白押しだったので会社を辞めてフリーで何の収入もなくやってました。第1回は大変でしたけど1度やってしまえば関係もできるので2回目は何とか仕事しながらできるようになりました。

一戸:今回からは仕事と運営を両立しながらですね

高山:そうですね。スポンサー募集活動とか苦手で開発職ずっとやってきたから金銭感覚がちょっと(笑)

一戸:消費する側ですからね

高山:入ってくる側もすごく勉強で、やってこなかったことをやるのはいい経験で面白いです。営業とかしたことなかったけど売り込まないといけないし

一戸:10年前に運動を始めただけでなく大会を運営するなんてスゴイでね

高山:人生って分かんないですね。計画を立ててレースをやろうと思ってたわけじゃなくて、これやったら次にこれやりたいがただ単に連鎖していって、たまたまレースやりたいなって言ったことでやらざるを得なくなった感じです(笑)

一戸:うまい具合に川の流れに身を任せて

高山:そんな感じです。面白いですね

一戸:スイムラン協会を立ち上げようと一歩踏み出せたのはなぜ?

高山:こんなにたいそうなことになるとは思ってなかったので(笑)。変に自分の中にハードルがなかったのがひとつ。もう一つは誰もやってないことだから自分がやらなきゃっていうのもありますよね。誰も思いついてないことをやろうじゃなくて、誰もやってないなら今すぐやろうよっていうサイクルでずっとやってきたので、あまり後先考えてないというか、楽しいからやろうの延長だったかもしれません。各地でスイムランの説明会を開くのもいろんなところへ行かれて楽しいし、自分が思っているよりも大きな反響があるのはスイムランの魅力のおかげだと思います。きっかけづくりはいくらでもできますが、その先はそのスポーツの魅力だったり興味を持ってくれる人のポテンシャルだったりが広げてくれると思っているので、協会にすごい労力をかけたわけでもないし、自称協会くらいなのであまり考えてなかったかもしれません(笑)

一戸:本国のスイムラン協会と立ち上げの時に交渉したんですか?

高山:シリーズ戦に入れてほしくて日本でのレース開催を連絡しました。具体的な交渉はまだですがアジア初なのは認識してもらってるしスウェーデンの選手が来るときは連絡が来て日本を案内してますのでコネクションだけはつけてます。スウェーデンのOtillOというシリーズ戦があって、ここに出ることがステータスみたいな憧れのシリーズ戦です。これに出たいろんな国の人が自分の国でもレースを開催していくことで今では他にもシリーズ戦ができています。イタリアのシリーズ戦から声をかけてもらっているので、本国に拘らずどこかのシリーズ戦に入ることで日本のレースで勝った人が海外に行ってくれるようになればいいかなと思ってます。海外とのコネクションは大事だなと思いますね

一戸:海外からも選手が来てくれますしね

高山:そうそう。1回目は徳島の海陽町でやったんですけど練習会から海外の人が来てくれて、海外の人は感度が外に向いているので外の情報をいっぱい持ってるしスイムランのことを知ってるからこそ日本に来てくれた。日本はそういう情報も遅れてるし英語で垣根ができちゃうけど日本の人がもっと情報を取って海外に行ってくれれば逆に海外の人がもっと日本に来てくれる。

一戸:昨年の丸沼大会の男女比率は?

高山:男性が多かったですね、女性は1/3くらいですかね。意外と女性が多かったですね

一戸:ランニング大会だとだいたい2割くらいですから多いですね

高山:女性の方がスイムが得意なのかなぁ

一戸:そうかもしれない。男性の方がスイムに苦手意識がある人が多いですよね。トライアスロンもそうですね

高山:筋肉があって浮きにくいのかもしれませんね。女性はスイムが好きな人が多いし、アドベンチャーレースと同じように女性の方が新しいスポーツに飛びつきやすい

一戸:チームだから女性が誘って

高山:面白かったのが、ペアがいないので一人で出てもいいかと問い合わせをしてきた男性がなんとか女性を見つけて説明会に来てくれたんです。男性からこの女性とどうしても出たいから勧誘してくれって感じで。当初はそうやって男性の方が推し推しだったんですけど、いざ説明し終わると女性の方がノリノリで私はこのレースに出るために来たんだくらいの勢いで(笑)、逆に女性が引っ張っていくっていうのがありましたね。男性も出たい出たいとは言うんですけどね、ペアを見つけるのが難しい。走力がとか泳力が・・・とか…

一戸:同じレベルで組まないといけない感じになって

高山:遅い人に合わせるのはもったいないって思っちゃう。なるべく一緒の方がいいけど

一戸:走力と泳力の両方同じ人なんていない

高山:スイムランの面白いところは牽引ができるのでスイムが得意じゃなければ泳ぎながら引いてもらえるし、逆にランが得意なら引いてあげる。得意不得意を補えるのが面白いところなので、そこは伝えたいところですね。出たい人はその補う感覚がいいみたいで「一人じゃできなかったけど」っていうコメントを多くもらいました

遊びの中にも学ぶことはたくさんある

一戸:最後に今の生活からスポーツがなくなるって想像できますか?

高山:想像できないですね。仕事も自己実現の場だとは思いますが、自分がやりたいことを純粋にやってるパートがスポーツなのでこれは外せないですね

一戸:仕事にいい影響はありますか?
高山:時間を捻出しなきゃいけないので仕事をだらだらすることは無くなりました。あとは時間を有効活用するとか

一戸:この時間までに絶対に終わらせるとか

高山:やることいっぱいあるので

二人:(笑)

一戸:そうですよね。練習だけでなく大会運営もあるし

高山:具体的にどうかはわからないけどアドベンチャーレースではチームでどう動かなきゃいけないとか考えるのでちょっとしたチームビルディングをやってます。個々に思うこと考えることは違うので第三者的な視点が養われて、若干仕事でも冷静に見ることができます

一戸:アドベンチャーレースを研修に使ったりするんですよね

高山:エクストレモさんは学校向けなど結構やってますよね。RDO(株式会社Real Discovery Outdoors)も企業向けにやってます。

一戸:それを自分の趣味の世界で経験して仕事に持ち帰っている

高山:そうですね。みんな意識してないと思うんですけど1回その棚卸をやったことがあるんですね。小澤さん(RDO代表取締役)が勉強会を開催して、田中正人さん(チームイーストウインド)とかアドベンチャーレースに出たことのあるメンバーが集まって、レースがうまくいったときはどうやったか、何をしたからうまくいったか。うまくいったチームといかなかったチームの違いは何かを落とし込んでいって、最終的にうまくいった事柄を自分の仕事でも取り入れてやろうって。みんな気づいてないんですけど棚卸するとここは良かったなとか、例えば部下を動かすにしても声掛けが良かったとか事前にいいインプットしたのが良かったとか。持ち帰って実践して1週間したらフィードバックもしましたね。

一戸:すごい役立ちますね

高山:実は遊びの中にも学ぶことってたくさんある。チームスポーツを推していきたいって思ってます

誰もやってないなら今すぐやる、やりたいことがあればまずはやってみる。自分のやりたいことに純粋に取り組む姿勢とスポーツの魅力がいい連鎖を生み出す。それが高山英恵流Lifestyle with Sports

Profile - 高山 英恵

製薬会社に勤務しながら日本スイムラン協会を運営し、自らもアドベンチャーレーサーとして活躍している

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