
本日は日本スポーツビューティ協会の理事でアスリート・スキンケア・アドバイザーでもある橋本ワコさんに、スポーツとライフスタイルについてインタビューしました。
一戸:今のお仕事を始めた頃はどんな仕事が多かったですか?
ワコ:美容にまつわる仕事をしているので若く見えるメイクを教えてと言った依頼がすごく多かったです。でも「若々しく見えるメイク」とか「アンチエイジング」って言葉が好きになれなくて、そんな時、趣味で走っていた事もあってマラソンのイベントでメイクの仕事を依頼されるようになって「あ、これだ!」って感じたんですよね。人生の中にスポーツを取り入れることで「若々しく見えるメイク」ではなく「若々しく見える」に変わっていくんだなと感じました。
一戸:ワコさんはスポーツを始めたのと美容の仕事を始めたのではどちらが先だったんですか?
ワコ:以前いた会社で、スポーツ関連事業の社長秘書をしていた時があるんですが、なんで皆こんなにスポーツがしたいのかなって思っていました。でも、皆が楽しそうに走っているのを見て、やっと興味が出て始めました。
一戸:じゃあ美容の仕事を始める前に社会人になってからスポーツに興味が出始めたということですね。
ワコ:それが私、大学時代に小中高の体育の先生ができる免許を取ったんですよ。
一戸:え、じゃあ元々スポーツは得意だったんですね。


ワコ:いいえ、体育会系でガンガンスポーツをやっていたわけではなくて適度にゆるくやっていたくらいです。私たちの時代にはメイクをする女子アスリートは世間にいなくて、ちょうどその頃かな、ジョイナーがマニキュアをして活躍していた頃。担当の教授が「これからはそんな時代が来るから」って言っていたのを聞いてスポーツに興味が出始めたんです。
一戸:その先生はすごいですね。
ワコ:大学時代に出会った川本先生っていうプロアスリートにも教える有名なコーチングの先生の言葉だったんですけど、その先生と出会えたことで体育の先生を目指すきっかけになったんです。
一戸:学生時代も社会人の初めの頃もスポーツがやりたくてスポーツ学科やスポーツ系の会社にいたわけではなく、人との出会いや何かをきっかけにスポーツが身近にあったということなんですね。
ワコ:しかも私、その頃からスポーツで屋外に出て日焼けはするなんて絶対したくなかったし、だから日々日焼けしないように研究し続けていた位なんですよ。
一戸:体育の先生ができる免許を取るには屋外のスポーツも授業にあったんじゃないですか?
ワコ:だから日焼け止めは相当研究していましたね。
一戸:へ〜〜〜〜。
ワコ:あの頃の日焼け止めはベタベタしていて、香りも悪くて納得できる商品に出会えませんでしたね。それでも頑張って研究し続けていました。
一戸:そうですよね。本当に一昔前は日焼け止めを塗って汗をかくと白い汗になって流れてしまったり、さらにはその上から塗り直しをしたりとかでスポーツしていても気になって仕方ありませんでした。
ワコ:そうですよね。私も面倒だなって常に思っていました。学生の頃、2km位の遠泳の授業があるんですが、海水で日焼け止めが白く浮き出てきて、溺れないようにサポートしてくれる仲間たちにも日焼け止めが浮き出て白くなった顔を見られたりして大変でした。
一戸:では元々日焼け止めを研究するくらい美容には興味があって今の職業につかれたと思うのですが、スポーツビューティと美容はどうやって結びついたんですか?
ワコ:秘書をしていた時にファッションの勉強もしていたので独立した時にはスポーツとは離れて美容の仕事を始めようと思っていたのですが世間では「アンチエイジング」が巷で流行っていた頃だったんですよ。女性をキレイするために選んだ職業なのに「私がこの仕事で行き着く先はどこなんだろう」っていつも悩んでいました。
一戸:最初はスポーツを意識して始めてはいなかったんですね。
ワコ:メイクのレッスンをしてキレイになるために洋服を選べる勉強をしていたので全くスポーツとは関係なく始めていました。ただ当時、若々しさとはメイクで作ることじゃなくて体の事だと感じていました。そんな頃、中野ジェームス修一さんに憧れて、腹筋はいつも鍛えていました。
一戸:キレイになるにはメイクだけではなく身体も健康でなければって考えていたんですね。
ワコ:そうですね、お陰でその頃腹筋はしっかり割れていましたね。中野ジェームス修一さんに憧れていたおかげです。いつか一緒に仕事がしたいと思って頑張っていました。

一戸:まだ会えていないんですか?
ワコ:そうなんです。まだ一緒に仕事ができていないんですよ。だからパーソナルトレーニングの依頼をしてみたら「もう受けていないんですよ」ってスタッフの方に断られました。
一戸:え〜〜〜!
ワコ:独立してからすぐには仕事がなくて、ずっと暇だったんです。ホームページ作れば仕事が来ると思っていたらそんなことはなくて。その頃時間があったので5km位からランニングを始めました。でも日焼けしたくないから夜とか朝とか走っていました。でも朝は日焼けしてしまうので学生時代のようにまた日焼け止めの研究を始めました。それから2008年位に東京マラソンエキスポに枻出版様が出展していてイベントをやらせていただきました。
一戸:そこで初めてランナー向けにメイクのレッスンを始めたんですか?
ワコ:長時間走っても汗で崩れないメイク方法と日焼け止めの塗り方の話をさせていただきました。その頃からランナー向けの仕事が増えてきて、そこで「日本スポーツビューティ協会」を立ち上げて活動し始めました。
一戸:様々な人との出会いで今の仕事にスポーツと美容が結びついているんですね。
ワコ:そうですね。どちらを先に始めたというよりは、どちらも興味があって、人との出会いがスポーツと美容を結びつける仕事になったということですね。
一戸:最近は色々スポーツを始めているじゃないですか。
ワコ:ランニングはもちろん山登りや今年はハワイでトライアスロンにもチャレンジするつもりです。
一戸:え、私もトライアスロンしていて、今年はどのレースにするか迷っているんですよ。
ワコ:一緒にハワイいきましょうよ!
一戸:それだけ色んなスポーツにチャレンジすると大変じゃないですか?トライアスロンだけでも水泳・ロードバイク・ランニング、その他にも山登りとか。
ワコ:そういえば全部日焼けしますね。何より雪山が日焼けするんですよ。乾燥しているし日焼けもするし。そんな時に塗り直しの必要がないアグレッシブデザインは本当に助かりますよね。
一戸:そうですね。私も助けられています。

ワコ:私にとってスポーツはストイックになってやることではないから、私のライフスタイルの中で「今日は走りたいな」とか「自転車乗りたいな」とか、やりたいスポーツを選べるということが大切で、そのおかげで同じ趣味の友達ができたりとかが私にとってはとても心地良いんですよね。
一戸:仕事もスポーツもしていて、一週間の中でどの位仕事をしていて、どの位スポーツしているんですか?凄い気になります!
ワコ:1週間の内、1回位は走って、1回位パーソナルトレーニングを受けて、月に2回か3回位は山へお客さんと行くツアーを開催しているくらいですよ。
一戸:そうすると週に2~3回はスポーツをしていることになりますね。
ワコ:身体を動かすってことは、ライフスタイルではないんですが自分が気持ちよく過ごすための「ONE of THEM」ですね。

一戸:スポーツを生活に取り入れている人って輝いていますよね。
ワコ:そうですよね。スポーツする人が輝いて見えるためにも日々研究して、それを伝える努力をしています。
一戸:うれしいですね。女性でスポーツをする人も増えていますよね。
ワコ:そうですね、そう思います。Facebookでも週末に上がってくる内容は皆マラソン大会のことばかりですごくスポーツしている人は多いなって感じます。それにともなってスポーツをする女性のためのアイテムも年々増えてきていますよね。
一戸:しかも最近のマラソン大会って写真をしっかり撮ってくれるじゃないですか。せっかくだからきれいに写りたいですよね。すっぴんで苦しそうにしている写真をFacebookで公開しようとは思いませんよね。きれいに写っていてフォームもカッコよかったりしたら皆にも見せたいって思いますよね。
ワコ:昔はストイックに走る人が多かったですが、今は楽しみながら走る人が増えてきましたよね。
一戸:スポーツって始めたばかりの人はその仲間に入りにくいイメージがあって、やりたくてもやれない時期がありましたね。
ワコ:一戸さんはスポーツ自転車に乗ってるじゃないですか。仲間がいないと始めにくいスポーツだと思うんですけどどんなきっかけで乗り始めたんですか?
一戸:私はレースのMCの仕事をしていて、レポートするためにサーキットの会場の端から端まで走ったりしていました。この仕事は体力が必要だって感じ始めた頃、真夏にハードな仕事があって、ランニングでもして体力をつけないとと感じた事がきっかけでまずは走ることから始めました。でもそれまで殆どスポーツしてこなかったのに急にはじめたから故障することがあって、プロのレーサーがトレーニングに自転車を取り入れている人が多くて、自転車は故障が少ないスポーツだからと勧められたのがきっかけです。
ワコ:自転車歴は何年ですか?
一戸:2011年に初めて買いましたから・・・。
ワコ:6年ですね。
一戸:自転車を買って友達に楽しいイベントがあるから一緒に出ないかって勧められたのがサーキットを100km走るレースだったんですよ。それが買ってから1週間です。
ワコ:え〜〜〜。凄いですね。


一戸:そのレースで知り合ったのが「白戸太朗」さんで、ランニングが出来て、いきなり自転車で100kmのレースに出れて、後は水泳だねって言われたんですよ。私が唯一習ったことのあるスポーツが水泳で、水泳なら出来ますって言ったら「次はトライアスロンだね」ってすぐに誘われたんですよ。最初は断っていたんですが何度も誘われて、最後は根負けしました。それがトライアスロンを始めたきっかけです。
ワコ:そんなにスポーツから遠い人だったのに、トライアスロンが始められるってことはスポーツが身近になってきた証拠ですよね。
一戸:白戸太郎さんが言っていたことで「トライアスロンのスタートラインに立つには準備にとても時間がかかる。それだけの努力をしてきたのだからレースはご褒美です。練習を頑張ったあなた達だけが貰えるご褒美です」って言ってました。
ワコ:泣ける。私そこまで練習していないけど。
一戸:トライアスロンって日曜日に開催することが多いじゃないですか。頑張ったご褒美のレースなのに日焼けして月曜日に疲れが残ってぐったりして仕事に行くなんて嫌ですよね。
ワコ:そうそう!
一戸:頑張って、リフレッシュするはずなのに支障がでたりして。それってすごく残念ですよね。
ワコ:翌日「なんで疲れが残っているんだろう?」って感じるときは確実に日焼けですよね。
一戸:今年のホノルルトライアスロンはヨガフェスも同時に開催するんですよ。
ワコ:そうですよね。でもこの屋外でやるヨガも日焼けするんですよね。
一戸:そうなんです。でもアグレッシブデザインがあるから日焼けを気にしないでやりたいスポーツを自由にできる事でリフレッシュの選択肢が増えますよね。
ワコ:そのお陰で私もトライアスロンに挑戦できるようになりましたし。人生で選択肢がないことほど怖いことはないですよね。
一戸:私もそう思います。
一戸:ワコさんを見ていると美容の先生の概念が変わりますね。エステに行ってお肌のケアをして、外で何かしようとすると日焼けが気になって何も出来なくて。でもワコさんを見ているともっと自由にできるんだよって他の美容家とは違うアプローチで美容を感じることが出来ますね。
ワコ:そうですね。走ったり、歩いたり、何かしようと思ったら自由にできる環境がもっと広がったらもっと素敵になれる気がします。
一戸:キレイとスポーツが両立できる世界が広がった気がします。
ワコ:それが私があったら良いなと思っている世界ですね。ライフスタイルであり「ライフウエイ」です。

美容のイメージやスポーツする女性のイメージにとらわれずに色々なことを伝えてくれる橋本ワコさん。一つの考えにとらわれていない事で「美容やスポーツの選択肢を増やし可能性を広げる」。これが橋本ワコ流のLifestyle with Sports

Profile - 橋本 ワコ Wako Hashimoto
アスリート・スキンケア・アドバイザー
10 年前よりランニングを始めたことから、パフォーマンスだけでなく、「スポーツする姿も美しく」を、waco 流「スポーツビューティ」のモットーとし、スキンケア、メイクアップ、ウェアコーディネート、3 つの柱で構成される、独自の「スポーツビューティ」を提唱中。