新薬開発コンサルタントとして活躍しながらアドベンチャーレースを活用した人材育成事業などを手掛ける株式会社Real Discovery Outdoorsの代表取締役を務め、自らもアドベンチャーレーサーとして世界中のレースに出場する小澤郷司さんにSKIN UP(紫外線対策をコンディショニングに取り入れてパフォーマンスアップする)についてお話しいただきました

ワコ:アドベンチャーレースについては知り合いが出てるし、白戸太朗さん(都議会議員でもありトライアスロンを日本で普及している)からどんなものかは聞いているけど、具体的なことは分からないです。知る人ぞ知るですよね

小澤:世の中の99%以上知らないでしょう

二人:(笑)

ワコ:トライアスロンだったら最初に泳いで次に自転車と決まってますけど、順番はあるんですか?

小澤:順番は決まってないんですよ。例えば日本でやってる1日のレースではスタートの直前に地図を渡されて、その時になってはじめて順番が分かります。募集要項には1日で35~45km、種目はカヤックとMTBとトレッキングと地図読みがあります、1チーム3名ですよって書いてあるだけ

ワコ:その3名は最初から最後まで一緒に行動するんですか?

小澤:そうです。50m以上離れちゃダメとか大会毎にルールがあってチーム全員が一緒に行動する。渡された地図にはルートが決まってなくて、記されているのは通らなきゃいけないチェックポイント、例えばチェックポイント1~3まではMTB、3~10まではトレッキング、10に着いたらカヤックやってください。それが終わったらまたMTBでゴールしてください。みたいな指示があるだけ

ワコ:と言うことはMTBもカヤックも準備しなきゃいけないじゃないですか?

小澤:MTBはだいたい自分のを持って行くけどレンタルもあります。1日の大会だとカヤックはだいたい主催者側が準備してくれます

ワコ:そうなんですか

小澤:だからアドベンチャーだしミステリートリップ的な

ワコ:ホントそうですね!

小澤:自然の中でやる大人の宝探しみたいな。宝探しの地図を渡されてここに金の箱が1個、ここに1個、それを全部ゲットしていくみたいなイメージです

ワコ:ちょっときつそう!聞くだけで

小澤:そんなことないですよ。トライアスロンって1人だから心拍数を上げてコンプリートしていく感じだと思うけど、アドベンチャーレースはそのペースじゃ行けない。メンバーでも体力差やスピード差があるから遅い人に合わせるし、地図を読みながら高速で走れますか?って、意外とできないですよ

ワコ:メンバーのポテンシャルやセクションによって、ゆるかったり速かったりする

小澤:そう。だからチームが得意なセクションは速いけど苦手なセクションはゆるいし、ポテンシャルの高いメンバーを集めてコンプリートして上位を狙ってるチームもあれば、ゆるく楽しむ目的で出てるチームもあります

ワコ:そうですかぁ?

小澤:例えば全部(チェックポイント)に行けなくても、ここまで行ったらショートカットしてゴールへ向かったり

ワコ:それもいいんですか?

小澤:それもあるんですよ。主催者が何時までにこのチェックポイントへ来られなかったらそのままゴールへ向かってくださいってルールがあったりするんですよ

ワコ:へ~

小澤:楽しむだけ楽しんでショートカットしてゴール(笑)

ワコ:それもあり

小澤:あり!僕がオーガナイズしている小学生の親子が出られる大会もあるんです。一年生の体力ではきついと思えば、あのチェックポイントまで行ったら帰ろうっていうのもありです
ワコ:それはいいですね。そんな和気あいあいした大会もある

小澤:それは親子で出られるし面白いですよ

アドベンチャーレースは日差しとの戦いでもある

ワコ:アドベンチャーレースのシーズンは?

小澤:4月から10月くらいまで

ワコ:そうすると日焼け止めが必須ですね

小澤:絶対にいりますね。必須です

ワコ:郷司さんも(ファイター)使ってる

小澤:使ってます。僕は特に海外レースで10日間ノンストップとか800kmとか・・・

ワコ:それは3人ですか?

小澤:それは4人で女性を必ず入れなきゃいけない

ワコ:なんか大変そう

小澤:レース中は楽しんでますよ。準備がめっちゃ大変だから・・・

ワコ:10日分の食料とかですか?

小澤:食料もそうですが、みんなのスキルを上げないと完走できないからチームで一緒にトレーニングする時間を作るのがすごく大変だし、山、川、海全部でやるんですよ。シーカヤックとかは夏の照り返しが厳しいときでも朝から夕方まで10時間くらいずっと漕ぎ続けるとか

ワコ:・・・

小澤:今気持ち悪いと思ってるでしょ?(笑)。でも楽しいですよ、景色もいいし。ただ日焼けする夏の照り返しの厳しい時期はキツイ

ワコ:でも多少日焼けはしてるけど変なシミとかないですね

小澤:子供の頃から野球とか陸上をしてて大学ではアルペンスキーをしてたんです。雪焼けもひどかったんですよ

ワコ:雪焼けの方が辛くないですか?

小澤:めちゃくちゃキツイです

ワコ:そうですよね

小澤:日焼け止めは女子が使うものだと思ってたし、2010年くらいから海外レースに出始めたけど2010~2011年に出場したオーストラリアでは紫外線が強いなんて知らなかった

二人:(笑)

小澤:持っていってはいたんです。2~3時間ごとに塗るなんてできなくてスタート前に簡単に塗るだけ。そうしたら真っ黒になるし唇が焼けてただれて皮膚はボロボロになって痛い

ワコ:それまでは日本の大会に出てたけど、そういうことはなかったんですか?

小澤:1~2日ですから何とか耐えられる、ごまかしながら。その後の月・火曜日のダメージの大きさはハンパないんで、月・火曜日を回復曜日と呼んでました

二人:(笑)

小澤:何しろすごく疲れるんで。何でもなかったわけじゃないけど何とかなってた。でも海外レースに行ったら10日続くから3~4日目くらいからしんどくなってくる。皮膚を空気に触れさせたくないくらい痛くなっちゃうから全部覆って眼しか出ないように

ワコ:冬の登山と一緒ですね

小澤:そういう感じで行動しないと痛くてしょうがない

ワコ:唇がただれちゃうと食べられないですよね

小澤:最悪です。言葉も発したくないです(笑)。レース後半みんな黙ってる(笑)

ワコ:何しても痛いでしょ

小澤:何しても痛いし結構悲惨ですよ(笑)。海外レースの持参品の中に日焼け止めは考えてなかったけどリップクリームは入ってました。でもUV対策用じゃないただのリップクリームだから痛い!痛い!って言ってました(笑)

ワコ:ただのリップクリームは日中してても意味ないですからね

小澤:2011年の世界選手権がオーストラリアのタスマニア島であってめちゃめちゃ良かったんですけど、みんなして日焼けでスゴイ真っ黒になって僕ともう一人が特に真っ黒で髭ぼうぼうで

ワコ:怖っ!

小澤:帰国する時にアラブ系の人と間違えられるくらいひどい状態でした

ワコ:そうなると回復に結構時間かかりますよね

小澤:完全回復までは2~3か月かかりましたね。

ワコ:同じレースで海外の人は日焼け止めを塗ってました?

小澤:真っ白!オーストラリア、ニュージーランドの人たちはUV対策する文化があってベタベタに塗って顔が真っ白なんですよ、唇にも全部塗るので。「みんな何塗ってるの?」って聞くと日焼け止めって。「この辺はオゾン層が破壊されてて紫外線が強いから当たり前だぞ。皮膚がんになるぞ」って言われました。それ以降2013年、2015年は現地でベタベタした真っ白になるのを買って出てました。

ワコ:えーっ!でもベタベタしたのを塗って目に入ったりしません?

小澤:痛いです

ワコ:そうですよね

小澤:痛いし目は炎症を起こしちゃうし、それがホント嫌でしたね

ワコ:よく生きてましたねぇ

小澤:かつ容器がめっちゃ大きいチューブで重いんですよ。それをザックに入れて持たないといけないからそれはそれで重量になるから嫌で

ワコ:他に持たなきゃいけないものもあるし

小澤:なるべく軽量化したいのに日焼け止めのチューブが重い(笑)

ワコ:嫌だなと思いながら、日本の大会は短いから相変わらずケアしないで出てた

小澤:そうです

ワコ:どんなタイミングでアグレッシブデザインのファイターを使うようになったんですか?

小澤:三上さん(アスリチューン)の紹介で、「いいものあるから郷司くん使ってみない?」って言われて、ぜひって。それから1日のレースとか日々のトレーニングで土日ちゃんと塗っていくと月・火曜日の回復曜日に日焼けによる疲れがなくていい

ワコ:回復日で何が一番きついというか、何を一番回復させないといけないと思いますか?

小澤:結構追い込んだ場合は身体の火照り、熱中症みたいな体温がずっと上がってる感じなので、筋肉の火照りというか粗熱を取る。粗熱で身体がどんどん疲れていく

ワコ:熱で体温が上がってるって感じる

小澤:そうですね

ワコ:火傷している状態だから表面も熱いですもんね

小澤:日焼けをしてると火照りがすごいんですよ。筋肉の炎症も当然あるし全身の火照りがハンパない。それを抑えるのに水風呂に入ったり交代温浴したり

ワコ:リカバリーになるんですか?

小澤:すごくなります。末梢の血液循環が良くなるので。ホントに疲れた、これはやばいと思ったら水風呂のある銭湯に行きます

ワコ:レース後とか回復日に行く

小澤:ファイターを塗っているとその火照りは抑えられるので助かりますよね

ワコ:全然違いますか?

小澤:全然違いますね

ワコ:塗り直しが必要だとレースでは大変ですよね

小澤:僕の性格は面倒くさがりなので塗り直しは・・・

ワコ:みんなそうですよ

二人:(笑)

ワコ:男の人で塗り直しができる人はそんなにいないですよ

小澤:塗り直しは面倒くさいのでパッと塗って1日もってくれるのはいいですよね

ワコ:だいぶ違います?他の日焼け止めも使ってたから

小澤:全然違うと思います。結局塗り直さないけど火照りがない。僕はすごい汗っかきなんで冬でもシャワーを浴びたようにダラダラと汗をかくから普通の日焼け止めじゃ落ちちゃうんでしょうね。落ちた状態ですからすごく日焼けしちゃう

ワコ:そうですよね

小澤:これ(ファイター)だと1回塗れば汗でも落ちない。カヤックやったり海水にザバーンと浸かることもあるけど、それでも落ちないのでダメージはだいぶ抑えられますよ。全然違う

ワコ:湖もあれば海もあるし山もある

小澤:川もある。海はシーカヤック、シュノーケリング

ワコ:シュノーケリングもあるんですか!

小澤:ありますね。シュノーケリングで海中にあるチェックポイントを探すんです

ワコ:えーっ!やだーっ!

小澤:素潜りして、はいチェック!ってあるんですよ。うそーって思いながらすごい寒いオーストラリアでみんなウェットスーツを着てるんですけど僕はウェットは着ないでそのまま泳いで探す

ワコ:川は遡上していくんですか

小澤:そうです、泳いで

ワコ:恐ろしい・・・

小澤:とかもあるんですよ。下る方であればラフティングとかリバーカヤック、カヌーだったり最近はパックラフトっていって簡易のゴムボート

ワコ:へぇ~

小澤:2~3kgしかないから背負えるんですよ。ザックに詰めてトレッキングして川で膨らませて下っていくんです。水系はそこそこ多いので

ワコ:女子はどうなんですか?当然すっぴんだとは思いますが日焼け止めをつける

小澤:しっかりメイクをしている女子はそんなにいません

ワコ:そんなってことは少しはいるってことですか?

小澤:たまに外国選手でいます。あとは国内の1日のレースだと。ただ日焼け止めを塗っている人はいますけど、これ(ファイター)を塗っていない人もいるので、レース中に塗り直してないと真っ赤

ワコ:これ(ファイター)をベースに塗っておけば塗り直す必要がないし、多少濡れても大丈夫だし

小澤:あと悲惨なのは手の甲とか腕に塗ってないと変な部分焼けして女子はどうするんだろう(笑)

ワコ:手も焼けますよねぇ

小澤:顔は気にしてるんでしょうけど手もちゃんと塗らないと真っ黒(笑)

ワコ:そうですよね。過酷~

小澤:確かに過酷かもしれない

ワコ:火傷ですからね、日焼けは。聞いてるかもしれませんけど火傷の回復にエネルギーを必要とするからホントのプロの選手こそ気をつけなきゃいけない。リカバリーに時間がかかるし

小澤:そうですね

ワコ:もう絶対なんですけど。まだまだ気にしてない方もいますよね

小澤:そうですね

ワコ:そこはぜひ啓蒙活動して欲しいですよね

小澤:僕の周りのアドベンチャーレーサーはこれ(ファイター)の存在を結構知ってる。でも全員が知ってるかっていうとそうではないので引き続き伝えていきます

小澤:小さいのはいいですね

ワコ:軽量化もできるしいいですよね。山登りする時とかは小さい方がいいので

小澤:海外レースでも持って行くんですけど今までのでもちょっと重い、少しでも軽くしたい

ワコ:1回しかつけないんですもんね

小澤:10日間のレースでは1日1回。トレッキング110kmの後にMTB150km、その後カヤック60km、トレッキングで30km行ってMTBで70kmっていう感じなんです10日間。バイクは分解して規程の大きさのバイクボックスに入れておくと主催者がバイクセクションのスタート地点に運んでくれるんです。僕らはそこに着いたら組み立てるのでバイクボックスには大きい方のファイターを入れておいてこのタイミングでしっかり塗るんです。トレッキングの時が結構きつくて何日もトレッキングしなきゃならない時があると持ち歩くので小さいのがあるといいなと思ってたのでいいですね

続く・・・

Profile - 小澤 郷司

新薬開発コンサルタントとして活躍しながらアドベンチャーレースを活用した人材育成事業などを手掛ける株式会社Real Discovery Outdoorsの代表取締役を務め、自らもアドベンチャーレーサーとして世界中のレースに出場している

ページトップ